ヤマハ XV1900A
ヤマハ XV1900A

ヤマハ XV1900A – クラシカルと新しさが融合した正統派フラッグシップクルーザー

掲載日:2015年10月30日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/取材・文/佐川 健太郎  写真/伊勢悟  動画/倉田昌幸  衣装協力/HYOD

クラシカルと新しさが融合した
正統派フラッグシップクルーザー

XV1900Aは同じ空冷Vツインエンジンを搭載する兄弟車、XV1900CUとは異なる外観とハンドリングを持った、もうひとつのフラッグシップモデルである。CUが北米ユーザーをターゲットに派手さを強調したカスタムテイスト満載のクルーザーだとすると、Aは欧州向けに落ち着いた雰囲気を持つ正統派クルーザーの位置づけである。2013年モデルから「アシスト&スリッパークラッチ」を装備し、クラッチレバー操作の快適性を向上するとともに急激なエンジンブレーキを抑えて姿勢の安定を実現。また、前後連動のユニファイドブレーキなど最新デバイスを投入することで、走りの信頼性を高めていることもポイントだ。今回は両車の乗り味の違いなども含めて、ヤマハが誇るメガクルーザーの魅力を探ってみたい。

ヤマハ XV1900Aの特徴

ヤマハ XV1900Aの画像

最新巨大Vツインを包み込む
洗練されたスタイリング

空冷4ストOHV48度V型ツイン1854ccのエンジンは、クランクとメインシャフト軸間に左右分割式のウェイトを持つ小型バランサーを搭載し低振動を実現。シリンダーヘッドの油冷システムや4バルブ、ツインプラグ配置、2つの凹面を持つ特殊なピストン形状による高効率な火炎伝播方法を用いるなど最新テクノロジーが満載されている。吸気系にはダウンドラフト型のツインボア・フューエル・インジェクションを採用。排気側には低中速域でのトルクアップと優れたトルク特性を引き出すヤマハ伝統の排気デバイス「EXUP」を装備、さらにラムダセンサー付き三元触媒を装備することでEU-3をクリアする優れた環境性能を実現している。

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フレームには独自のアルミ鋳造技術により剛性バランスの最適化を図ったダブルクレードル型フレームを採用。エンジンをヘッド4ヵ所のリジットマウントとすることでVツインエンジンのダイレクト感を楽しめる特性とした。また、ディメンションはスポーツバイクに匹敵する前後重量配分約50:50に設定。サスペンションはフロントに快適性を高めたインナー径46mmの正立フォーク、リアにはマス集中と低重心化に貢献するイニシャル調整機構付きの水平配置のモノショックを採用するなど、優れたハンドリングを実現。ブレーキについては、フロントにダイレクト感と操作フィーリングに優れるモノブロックキャリパーとφ298mmダブルディスク、リヤにはφ320mmのシングルディスクで構成されるUBS(ユニファイドブレーキシステム)を装備し、前後連動タイプとすることで強力かつ安定した制動力を得ている。

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高いクオリティを持つエクステリアもXV1900Aの魅力だ。NC加工による13枚のシリンダーフィンは光の加減でフィン全体が波うった輝きを見せるような工夫が施され、クロームメッキのプッシュロッドカバーやバフ掛けアルミ製ヘッドカバーなど空冷ならではの美しいエンジン造形と高い質感をアピール。溶接跡の見えないフランジレスタイプのティアドロップ型燃料タンクや高級置時計のようなタンク・オン・メーター、前後異形のホワイトレンズ採用フラッシャー、極太ワイヤースポークを彷彿させる12本キャストホイールなどディテールへのこだわりが散りばめられた、流れるようなストリームラインもまた見逃せない特長となっている。

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なお、カラーリングは精悍で落ち着いた「ブラックメタリックX」の一色のみの設定となっている。

ヤマハ XV1900Aの試乗インプレッションは次ページにて

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