ヤマハ XVS950CU BOLT-R
ヤマハ XVS950CU BOLT-R

ヤマハ XVS950CU BOLT-R – 「ボバースタイル」はたして日本で定着するか

掲載日:2014年01月28日 試乗インプレ・レビュー    

 取材・文/佐川 健太郎  写真/山家 健一  動画/倉田昌幸  衣装協力/HYOD

ヤマハ XVS950CU BOLT-Rの特徴

ヤマハ XVS950CU BOLT-Rの画像

クールな造形に走りも求めた
新感覚の都会派クルーザー

BOLTはスターシリーズならではの「ボバースタイル」と「市街地走行の楽しさ」をコンセプトに開発されたヤマハの新世代クルーザーである。ちなみに「ボバー=Bobber」とは北米で近年人気のクルーザーのカテゴリーで、元々はダートトラッカーをイメージした簡素な外観とスリムでコンパクトな車体などが特徴。いわゆるアメリカンモデルでは華美な装飾やグラマラスな質感を主張したデザインが多い中、「ボバー」は装備を必要最低限とし、主に都市部のショートライドに絞ったカスタムの潮流としてとらえられている。それ故のコンパクトな車体サイズと小回りの利くハンドリング、都市の色合い溶け込む「ロウメタル=生の金属の素材感」などが織り込まれた作りとなっている。

ヤマハ XVS950CU BOLT-Rの画像

エンジンは低中速トルクに優れるXVS950A「ミッドナイトスター」がベースの空冷60度V型2気筒SOHC4バルブ950ccで、クランク軸、メイン軸、ドライブ軸の3軸をコンパクトに設計することでマスを集中化。新設計フレームはオーソドックスなスチール鋼管製のダブルクレードルタイプだが、エンジンを車体の強度メンバーとするリジット方式により、車体剛性を高めるとともにVツインならではの心地よい鼓動感を演出している。

ヤマハ XVS950CU BOLT-Rの画像

足回りについても、サスペンションは乗り心地とダイレクト感を両立するセッティングとし、前後に同径サイズのウェーブディスク(前フローティング)を採用するなど強化。キャスター角をクルーザーとしては立ち気味の29度に設定するなど、走りの性能にもこだわったスポーティな車体構成が見て取れる。また、2次駆動には21mm幅のスリムなベルトドライブを採用することで、メンテナンス性と静粛性を高めつつ、ドライバビリティを高めている点も見逃せない。

ヤマハ XVS950CU BOLT-Rの画像

デザインも個性的だ。大きなVバンクを持つ存在感のあるエンジンに、コンパクトな12リットルタンクやサドル型シート、スチール製ショートフェンダーなどを対比させることで“塊感”を演出。丸型を基調とした液晶スピードメーターやLEDテールランプ、大きく湾曲した前回しの2-1エキゾーストパイプにショートサイレンサーを組み合わせるなど、正統派の中にもアバンギャルドなセンスを取り込んだ斬新なスタイリングも魅力だ。

なお、上級バージョンの「BOLT-R」は切削加工を施したキャストホイールやゴールドリザーバータンク付きリアサスペンションなどを装備。スタンダード版とともにABS装備車もタイプ設定している。

ヤマハ XVS950CU BOLT-Rの試乗インプレッションは次ページにて

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