ハーレーダビッドソン FLS Softail Slim
ハーレーダビッドソン FLS Softail Slim

ハーレーダビッドソン FLS Softail Slim – 個性派揃いのソフテイルファミリーのニューフェイス

掲載日:2012年03月01日 試乗インプレ・レビュー    

往年のフォルムを再現しつつも快適な走りが味わえる
個性派揃いのソフテイルファミリーのニューフェイス

トラディショナルな輝きと現代の走りを高次元で両立したソフテイルフレーム。その最大の特徴は 1957 年に終わったリアサスペンションのないリジッドフレームのように見える美しいシルエット。リアエンドの三角フレームをピボットマウントし、ガスを封入したリアショックはトランスミッションの下に見えないよう配置されており、往年のフォルムを再現しつつも快適な走りが味わえる。2011 年の夏に発表された 2012 ラインナップでは全5機種が存在していたが、今春この FLS ソフテイルスリムが加わり、全6モデルに拡張。もともとソフテイルファミリーはラインナップが充実しており、バラエティに富んだシリーズ。2012 モデルもまた、個性的なモデルが出揃ったことになる。

ハーレーダビッドソン FLS Softail Slim 特徴

その装備とシルエットを見れば納得
FLモデルの装飾を切り落としたカスタムボバー

FLS 車両写真
FLS 車両写真
FLS 車両写真 FLS 車両写真

それでは FLS ソフテイルスリムを見ていこう。まず感じたのは余計なものを省いたシンプルさであり、それは「FLS」という車名でも示しているとおり。FL といえば、いまでこそ 17 インチ化されているモデルもあるが、そもそもは前後 16 インチの足まわりにビッグツインエンジンを搭載した機種であり、その装備は大型のヘッドライトやフルカバードフロントサスペンション、ステップボードとシーソーペダルの組み合わせ、大柄なサドルシートなど重厚な佇まいであることが基本。今回発売されたソフテイルスリムはそこを抑えつつ装飾を抑え、単純明快なモデルに仕上げてきた。これはなにをモチーフにしているのか、あるいはどんな新しいスタイルなのか、すぐには頭の中を整理することはできなかったが、ニューモデルリリースにあたってのハーレーダビッドソンジャパンの資料を読んで納得した。そこには 『 1950年代のハーレーダビッドソンの象徴的なクラシックカスタムボバーをほうふつとさせるスタイリング 』 とあり、なるほど、まさにアメリカ 50's のカスタムボバー。その解釈で間違いはない。

1950 年代といえば、1945 年に終局を終えた第二次世界大戦以後、戦勝国であるアメリカは世界でもっとも豊かな国となり、たとえば四輪車でみても高度成長期の裕福さを象徴するような派手なデザインやオープンカーが数多く登場、その裕福さを世界に誇った黄金期であった。そんな時代の幕開けに登場したのが、1948 年のパンヘッドであるが、その頃の車体がまさに今日の FL のルーツ。エンジンは 1200cc の FL と 1000cc の EL が2本立てで用意され、車体は四輪車同様、当時としては派手なペイントや豪華なエンブレム、上級感を漂わすディープフェンダーなど装飾のあるモデルが出現し、評価される時代であった。しかし、そんななかカウンターカルチャーとして確立していたのが、ボバーカスタムである。それはノーマルのフレームや燃料タンク、フロントフォークなどをそのまま活かしつつ、ディープフェンダーやガード類などの装飾部品を取り払う、あるいは切り落としてシンプルにしたスタイルで、確かに FLS に目をやるとクロームメッキを効果的に残したエンジンや車体、ヴィンテージ感を強調する前後スポークホイールをはじめ、チョップド・フェンダーやスッキリとしたリアエンドなど、FLS はそれを強く意識していることが一目瞭然である。…この記事の続きをバージン・ハーレーで読む

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SPECIFICATIONS - HARLEY-DAVIDSON FLS Softail Slim

ハーレーダビッドソン FLS Softail Slim 写真

価格(消費税込み) = 206万8000円

FL の伝統的な足まわり、そして前後 16 インチを採用する 2012 年のニューモデル。“ハリウッドハンドルバー”と名付けられた専用のクロスバーなど、注目すべきポイントが目白押しだ。

■サイズ = 全長2,350 × 全幅990 × 全高1,100mm
■ホイールベース = 1,635mm
■最低地上高 = 135mm
■シート高 = 605mm
■車両重量 = 318kg
■総排気量 = 1,584cc
■エンジン = Twin cam 96B (インジェクション)

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