「耐ガソリン性・耐溶剤性良好」の高機能ペイント! バイクの塗装をするならガンコートは想像以上に扱いやすい!!

掲載日:2018年11月15日 メンテナンス    

取材協力/カーベック
文/田口勝己 写真/モトメンテナンス編集部  記事提供/モトメンテナンス編集部

パイクの塗装=ペイントと言えば、外装パーツと車体骨格パーツに分けることが出来るが、最高の仕上がりを目指す中で、近年、大きく注目されているのが「耐ガソリン性」や「耐溶剤性」が良好な高機能のペイントである。

カウリングやガソリンタンクなどは、顔料となるペイントに硬化剤を混ぜる2液式のウレタンペイントが一般的だ。ウレタン仕上げなら、ガソリンにも強くて安心である。

もっと過酷な環境にさらされるエンジンパーツやブレーキパーツに関しては、ガソリンはもちろんブレーキダストやブレーキフルードの洗浄に利用するパーツクリーナーに対して強靱なペイントでなくてはいけない。そんなペイントとしてお勧めしたいのが、アメリカKG社が誇るガンコートだ。軍用部品にも利用されており、その強靱さは素晴らしい。

黒だけではなく様々なカラーがラインナップされており、白や黒などのソリッドカラーだけではなく、各種メタリックや仕上がりがアルマイト処理のような風合いになるアナダイズ仕様もある。しかも1液仕様なので、スプレーガンに余った塗料はカンに戻して再利用することができる、歩留まりの良さは特筆だ。

長所は①完全乾燥によって密着力が極めて高い。②ガソリンやパーツクリーナーに対して強靱。③ペイント膜が放熱効果を高める。④塗膜硬度は9Hという圧倒的な表面硬度などなど、いわゆる機能ペイントとして実に高性能なのだ。

カワサキZ1/Z2のブレーキパーツ。旧ペイントをザンブラで処理してから軽くペーパーで磨き、薄く重ね塗りして高温乾燥。レプリカデカールを貼りこの仕上がりに!!

ただし、ペイント前にはしっかり下処理=サンドブラストなどによる表面処理および脱脂乾燥が必須で、ペイント後には180度に高めてから1時間ほど焼き付け乾燥させるという高温乾燥が必要不可欠である。

下処理に関しては、アルミナサンドや珪砂を使ってブラストし、乾燥工程はオーブントースターを利用することもできる。シリンダーブロックのような熱が加わりにくい部品ではなく板部品なら、短時間でも乾燥可能だ。

ここでは、ブレーキパーツのペイントを行った。DIY作業が好きなサンデーメカニックなら、是非ともチャレンジしてほしい。

ペイントしたくない部分にマスキングを施し行ったサンドブラスト。そもそもの純正ペイントなら、比較的容易に剥離することができる。

ダンボール箱で作った簡易ペイントブースを利用し、スプレーガンでガンコートを薄く何層にも吹き付けた。自然乾燥後(30分程度)に焼き付け開始。

ガンコートの輸入発売元である愛知県のカーベックから販売されている高温乾燥機「CVジュニア」。温度管理、乾燥時間管理を簡単にできる優れものだ。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索