モトメンテナンス編集部ブログ-バイクのことならバイクブロス

post : 2009年02月12日  comments (3)

内部を洗浄して配線を張り替えたキーシリンダーを車体にあてがって
メインハーネスに接続しようとしたとき、突然「ワケわからな?い」状態に
陥った私。
キーとメインハーネスの配線色を合わせてギボシを挿せばいいはずなんですが、
どうにも不可解で……。

前回も登場した、端子板裏側の状態です。6本の配線色は
黒、黄、緑、灰、黒?白、白?赤です。
それぞれの役割はといえば
=フライホイール内の点火コイルとイグニッションコイル間に接続。
=フライホイール内の充電、発電コイルの夜間走行用に接続
=フライホイール内の充電、発電コイルの昼間走行用に接続
=ヘッドライト、テールライト、メーター照明に接続
白?=セレン整流器(レクチファイア)に接続
と、ここまでは順調だったのですが、最後の1本

?白=端子板に「BAT」の表記あり、をどこにつないだらいいのか分からない。

というか、電気好きのサンメカさんなら気づいたかも知れませんが、
先の5本までで、ホーンやウインカーリレーなどの電装部品に、バッテリーから出た
直流6Vのプラス電源を断続する回路が見あたらないのです。

見た目はそれなりに見られるようになりましたが。

回路図があれば悩むことは何もないんですが、あいにくコレの回路図を
持っておらず、そもそもホンダ車用キーが付いていたので、そこにさかのぼっても
配線の手掛かりになるようなものはありません。
そこでASと同じく、イグニッションキーでヘッドライトを断続するヤマハミニトレの
サービスマニュアルを見ると、バッテリープラスから電装部品に行く配線を
断続するための端子がちゃんとあって、キーシリンダーからは8本の配線が
出ています。これなら理解できます。

でもASのキーシリンダーに残った配線は黒?白の1本だけで、
キーがOFFの状態で導通はありませんが、ONにすると黒?白とキーシリンダー間で
導通してしまうのです。ということは、ここにバッテリーのプラスをつなぐと
キーONと同時にキーシリンダーを通じて車体に直接6Vが回ってしまい
ショート状態になってしまいます。一応やってみましたが、10Aのヒューズを
無駄に消費するだけの結果に終わりました。

さて、ならばバッテリーのプラス端子はどこにつなぐべきなのか……。
この時点で私の頭の中は
「バッテリー電源はプラス側にスイッチが入って、スイッチの後に電装部品に
つながっていくはず」という固定概念に占拠されていましたから、
どうしてもバッテリー本体からニョロっとでた赤いプラス線を
キーシリンダーに入れたくて仕方なかったのです。

バッテリーのプラス側ににつながった最初の一本は、セレン整流器から出てきた赤い線です。

でも、どれだけ考えてみても、キーONで車体につながってしまう配線しか
残っていない現状を見ると、もうどうやっても解決できない気分に
なってしまったのです。そこで思い出したのが、購入当時の状態です。
バッテリーのプラス側は直接電装部品につながっていて、キー位置に
関わらずホーンが鳴り、ウインカーが点滅したあの状態。
「もしかしたら、当時のASはそういうものだったのかも」と、解決を諦めて
現状を受け入れる気持ちも芽生えてきますが、一方で
「いくら原付でも、1960年代のバイクでキー無しで電装パーツが動くのは
おかしいだろ?」という心の声も聞こえてきます。

わからんわからんわからん、と悶々としながら、絶版に強いショップの
店主さんに泣きを入れて、AS50の電気配線図をFAXしてもらいました。
そしてその図を見た途端、目は点になり口はあんぐりと開き、
「なるほど?????。そうだったのかぁぁぁぁ??????」と30秒ほど
放心してしまいました。

結論から言えば、バッテリーのプラス側はキーを通らず、直接電装部品に
つながる配線につないで良かったのです。
この状態でバッテリーのマイナス側を、現在的配線手法の常識でボディアースすれば
当然ながら常時電装パーツが使えてしまいます。
そこで、このバッテリーのマイナスを、キーシリンダーで余っていた
黒?白に差し込んでやるわけです。こうすることで、キーOFF時には導通が無く
ONにすると車体に落ちるから電装部品が使えるようになるのです。
だから、この配線には「BAT」の表記があったワケです。
バッテリーはバッテリーでも、プラスじゃなくてマイナスだったのです。

結論です。バッテリーのプラス側は、電装部品の電源配線に直接つないでOKなのでした。

そうしておいて、マイナス端子をキーシリンダーの「BAT」につなぐ。電源から電装部品を通過させて、最後にスイッチが
入るというわけですね。な?るほど。

考えてみれば、バッテリーのプラス側をスイッチ無しで電装部品に入れても
そこから出た配線をマイナス側に返さなければ回路は成立しないですよね。
つまりスイッチは必ずしもプラス側に入っていなくても良いわけです。
ああ、勉強になったなぁ。

ひとりでひとしきり盛り上がり、メインハーネスとバッテリーに
キーシリンダーの配線をつないで、キーをON。
キック3発で始動したエンジンは、キーをOFFにするとちゃんと止まります。
また、キーOFFではホーンもウインカーも動きません。
これで配線はOKです。
ついでにバッテリー電圧と充電状況を確認してみると

エンジン停止時は6.39V。昨秋購入した新品バッテリーなので優秀です。
また、キーOFF時に暗電流(漏電ですな)が流れていないことも分かります。

次にエンジンを始動して空ぶかしすると7V台後半から8V台まで上がります。
また、ヘッドライトのON&OFFで0.4Vぐらい電圧差が見られました。
回転上昇にしたがって結構上がってしまうのが、
レクチファイアはあってもレギュレーターがない6V車に共通してみられる傾向です。
充電電圧がこういう具合に上がるので、高回転でガンガン走る6V車の
バッテリーはどうしても干上がり気味になってしまいます。
なので電解液のチェックは小マメに行うことが肝心です。

そしてもう一つ、1個のキーでステアリングロックも使えるようになりました。
良かったねぇ?、良かったよぉ?。

コメント一覧

newgascookerさん

02月13日(Fri)

10時23分

>スイッチは必ずしもプラス側に入っていなくても良いわけです。

ためになったねぇ?、ためになったよぉ?。

モトメンテ栗田さん

02月14日(Sat)

23時27分

newgascookerさん
つらつらと長い文章でしたが、ちょっとでも
お役に立つ部分があって良かったで?す。

ふーさん

05月10日(Mon)

13時03分

栗田さん
はじめまして。
いやいや実は私もセルペット80(S42年式)をレストアしてましてこの黒白の配線に頭がこんがらがって困ってたところでやんした。SWは私のと同じみたいですね。
んーなるほどw勉強になりましたあああ
??


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