絶版バイクス編集部ブログ-バイクのことならバイクブロス

post : 2008年08月21日  comments (0)

みなさんこんにちは。
お盆が過ぎてから、なんとな?く涼しくなったような気もしますが、まだまだ暑いですね・・・。

ところで、お盆前とお盆中にエルシノアのプチOHネタをお届けしましたが、エンジンを組み上げたあとに僕はいそいそと地元九州へと里帰りしました。いつもは飛行機や新幹線で帰るのですが、今回は初めてクルマで帰省。ガソリンが高いこのご時世、『ぜいたくな!』という声が飛んできそうですけど、わざわざクルマで帰ったのにはちゃんと理由があるんです!

「やっぱり地元でもバイクに乗りたい!」

『だから、それがぜいたくなんだ!』という声がガンガン押し寄せてきそうですが・・・だって実家へ帰省しても乗り物が実家のクルマしかない、なんて寂しすぎます。毎日バイクに乗っている身としては、一日でも乗らないと「ぐぉー!バイクに乗りてーーっ!」というイライラが募りますからね。しかーし!幸いなことに僕のクルマはサニトラ。荷台を空にして帰省するなんてもったいない!ってなことで徹夜で組み上げたエルシノアを載せて、東名高速を西へ西へと走り出したのでした。



『エルシノアで帰ればいいじゃん』などと、きつ?いイヤミを言う方はいないと思いますが、ご存知の通りエルシノアみたいな空冷2ストのトレール車で真夏の高速道路を走るのは、まさに拷問ですヨ。過去には高速道路で200kmほど走ったこともありますが、正直言ってまったく楽しくないし、高回転域を多用してほぼスロットルパーシャルで走り続けなければならないので、エンジンにもよろしくない!なのでトランポという選択なのです。

道中、広島の友人宅へ立ち寄り一泊&プチツーリング(その模様はまた後日UPします)、延べ14時間ほどかけてようやく福岡へたどり着きました。


どこから見てもボロ?いサニトラですが、バイクを積んだ姿はなんとも頼もしいじゃありませんか! <早朝の福岡市箱崎埠頭にて>

エアコンのないクルマで、真夏の高速道路を延々と走るのはシンドイなぁ・・・。当初はそう思っていたんですが、いざ走り出せば全開にした窓と三角窓(ホント三角窓は最高です)、そして後付け扇風機のおかげで意外と快適に走ることができました。

久々のお盆休みを実家で過ごし、また念願かなって地元でのプチツーリング(これもまた後日UPします)を満喫した僕。さぁ東京へ帰るぞーとサニトラにエルシノアを積んで深夜に実家を出発。目指すは九州自動車道福岡ICです。がここで起こってはいけないトラブルが僕を襲ったのでした・・・。

ICを目指して国道3号線を走っていた時のことです。目の前の信号が赤になり、シフトダウンしようとクラッチペダルを踏んだ瞬間に『バキッッッ!!!!』と大きな音がクラッチペダル付近から聞こえました。

「へぇ?ナニナニ!?何が起こったのよー!」

すぐさまハザードをたいてサニトラを停め、落ち着いて状況を分析。まず大きな音と共に左足に軽い衝撃を感じたクラッチペダルをチェックします。

「アレアレ・・・。クラッチペダルがスコスコなんですケド・・・」
(こういう時は思わずこんな独り言が出てしまいますね)

何度クラッチペダルを踏み込んでみても、恐ろしく軽いし左足に何の反力も感じません。試しにエンジンをかけて、いつものようにギアをニュートラルからローへ・・・・入りません。じゃぁセカンドは・・・・入りません。じゃぁバックなら・・・・当然入りません。うへー!クルマ動かないジャン・・・真っ暗な路肩で本当に半泣き状態に陥りながら、ここでもう一度状況を分析します。

?クラッチペダル付近からの大きな音がした。同時に左足に衝撃が伝わってきた。
?エンジンは問題なくかかる。吹けあがりも問題なし。
?クラッチペダルを踏んでも反力なし。エンジンをかけるとギアが入らない。

コ、コレってもしかして・・・・・・大半の方はもうお分かりだと思いますが、僕のサニトラのクラッチワイヤーは突然切れてしまったのです!!

「オイオーイ!今から1200km走らなきゃいけないのに!明日中に家に着かなきゃマズイのに!」

クラッチペダルやクラッチワイヤーの状況を探るべく、ボンネット開けたりペダル付近を覗き込みますが、真っ暗で何にも見えません。かといって懐中電灯やLEDランプの類も持ち合わせていない・・・・。大げさかもしれませんが、絶望的な状況になすすべもない僕。レッカー呼ぶか・・・そう思いふと反対車線に目をやると24時間営業の大型ガソリンスタンドが!!幸いなことにピットもある!!こうなったらやることは一つ。店員さんに事情を話してピットを使わせてもらおう!



当直の店員さんは「東京まで帰るの!?じゃあとりあえずピット使いなよ。でも直るかな???」と快くピットを貸してくれました(泣)。クルマなんてほとんど触ったことがない自分に何ができるかわからないけど、とりあえずレッカー呼ぶのは現状把握をしてからにしよう、そう思って患部とおぼしき部分のチェックを開始。お借りしたタングステンライトでアチコチ覗いてみます。

まず運転席下にもぐりこんでクラッチペダルの根元を手で探り、ワイヤーの状態を確認しようと思ったのですが、いくら触ってもワイヤーらしきものに指が当たりません。「ん?もしやワイヤーが外れただけ!?」などと都合のいい妄想をしながら、次はクラッチワイヤー本体を探します。地下掘り込み式のピットを貸してもらったので、クルマの下にもぐってミッション付近を眺めては、地上に戻ってエンジンルームを覗き込んでクラッチワイヤーを探す・・・「クルマってこういう作りなんだな」と思いながら、20分ほど探したところでようやくクラッチワイヤーを発見。「さぁ、ワイヤーはどうなってる!?」焦りつつも慎重にバルクヘッドからクラッチワイヤーを外したところ・・・

●やっぱり切れてました。●
 
他の車は知りませんが、サニトラのクラッチワイヤーは直接ペダルに引っかかっているのではなく、穴の開いたU字金具に繋がっていました。この金具を介してクラッチペダルと連結する構造のようです。U字金具の先端に丸い円柱がありますが、ここにペダルを引っ掛けるみたい。

写真をご覧になってお分かりの通り、やっぱりというか当たり前というか、クラッチワイヤーは無残にも切れていました・・・。でも良く見ると、全部のワイヤーが切れているのではなく、2本だけはまだタイコにつながっています!どうやらクラッチを踏んだ時にバキッと音がしたのは、ワイヤーが切れた瞬間にその衝撃でペダルから金具が外れた音だったみたいです。絶望的な状況ながら、ほんの少しだけ希望の光が差し込んできた気が・・・。でもどうすればいい!?

『生きてるワイヤーと切れたワイヤーを引っ張って、抜けないように金具に固定しちゃいなよ』

そうアドバイスをくれたのは、大昔チェリーに乗っていた(!)というスタンドの店員さん。確かに切れていないワイヤーを生かしつつ、その負担を最小限にするには、それがベストです。早速手持ちのステンレス針金(エルシノア用に持ってました)を使って全てのワイヤーを束ねて金具へ固定。クラッチペダルへと取り付けます。これでとりあえずワイヤーとペダルが繋がりました。そして祈るような気持ちで恐る恐るクラッチペダルを踏み込むと・・・・

「ヤッターーー!!クラッチが効いてる!」

この時の感動といったらもう・・・・(泣)。頭の中では映画「ロッキー」のテーマ曲が鳴り止みませんでした。状況が状況だっただけに、この感動は今年一番のものだったかもしれません。とりあえずスタンドの近所を試走して、クラッチがきちんと切れることを確認。その後ワイヤーの遊び調整をすると、サニトラのクラッチは見事復活したのでした。しかしこれはあくまで応急処置。いつもどおりクラッチをバコバコ踏んでたらいつ切れてもおかしくありません。

『回転合わせればクラッチなくてもギアは入るから。負担かけないようにクラッチは極力使わないようにした方がいいかもね』

元チェリー乗りの店員さんにシフトチェンジのコツとセルスタートの方法も伝授してもらった僕。「ありがとうございます!」と店員さんに何度もお礼を言って、スタンドをあとにしました。で、ちゃんと東京まで帰れたかというと・・・・無事帰り着くことができました。幸いにもひどい渋滞に遭遇することもなかったので、給油と休憩の際にSAに寄った以外はほとんどクラッチを踏まずに帰ってこれました。

トランポのおかげで遠く離れた地元でエルシノアを走らせることができて、とても満足していたんですが、その一方でそろそろ20年落ちとなるトランポの面倒もしっかりみなきゃいけない、そう思った僕の盆休みでした。

今回は番外編的にトランポネタとなってしまいましたが、広島と福岡で行ったプチツーリングの模様はまた後日UPすることにします。天気もよくて最高でしたよ?。


最後に。ピットを貸して頂いた西日本宇佐美「3号香椎バイパス新宮店」さん、本当にありがとうございました。

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