1983年、それまで空冷OHV水平対向2気筒エンジンを主軸としてきたBMWに、新たなシリーズとして加わった「水冷DOHC水平直列4気筒」という独特なエンジンを搭載するマシン。ライダーが車輌に跨った際、前方から後方へ直列に並んだシリンダは、左足側にシリンダヘッド、右足側にクランクケースカバーが見られ、シリンダはほぼ水平にレイアウトされるという、これまでのモーターサイクル・メーカーには見られない、まったく新しいエンジン形状となっている。さらに電子制御燃料噴射をはじめとする各種エレクトロニクスの投入など、現代では当たり前の技術が、80年代前半には量産市販車として、他メーカーに先駆けてデビューしていた。また、エンジンからパワートレインを一体化させたコンパクトドライブシステムにより、これまでのボクサーエンジンよりもさらに低重心かつコンパクト化を実現。耐久性の高さにも定評があり、K100 シリーズには K100RS / K100 / K100RT / K100LT がある。同時にK75シリーズ(3気筒エンジン)も開発されていた。