2001年に登場したロードスターの派生モデルとして、その機敏な運動性能とシャープなデザインをより過激な方向へリセッティングさせた、見た目のインパクト大のストリート・ファイター。基本構成はベースとなったロードスターとほぼ同様で、変更点としては前方向へやや低く、幅広になったハンドルバー、R1100Sと同じ軽量アウターチューブを採用したフロントサスペンションにリアルカーボンフェンダー、より角度がついたキャスター角、前後ともサスペンションのスプリングレートが高められ、それに伴って地上高も上がり、バンク角は深く、R1100S同サイズのリアタイヤを標準装備する。またメーターパネルもR1100S用を流用。跨るとハンドルへ伸ばす手は脇を開き気味に、肘を外へ出すような前傾姿勢となり、シート高も上がっていることから、最初から戦闘的なライディングポジションとなる。標準装備のインテグラルABSはロードスター同様、スポーティなパーシャリータイプ(リアブレーキ入力時のみ前後連動)を採用する。外観、ライディングポジション、足回りの変更によって、ベースのロードスターとは明らかに異なるキャラクターを与えられ、高い運動性能を持つロードスターと、ボクサーツインのリアルスポーツR1100Sの中間的存在と言える。日本向けの仕様では、ローシート、タンデムシート&ステップ、パニアケースステー兼用のグラブバーが標準装備となる(写真はハイシート、リアシートカバーを装着した本国仕様)。カラーバリエーションはマット・ブラックをベースに、写真のオレンジ・メタリック、グリーン系のシトラス・メタリックの2パターン。またアルピンホワイト/サファイアブラック・メタリックのスペシャル・ボディカラーで、生産台数2003台という、BMW Motorrad 創立80周年を記念した限定モデル“R1150R Rockster Edition 80”も登場した。